VDT症候群というのは「Visual Display Terminal Syndrome」の略。

つまりパソコン、スマホ、タブレット、テレビなど身近にあるあらゆる情報端末を長時間見ることで、さまざまな症状があらわれます。

 

プログラマーなど仕事のほとんどをパソコンで行っている人などがかかりやすく、現代病ともいわれています。

VDTが厄介なのは、肉体的・精神的に人によって出る症状が多種多様であるという点です。

 

もし病院に行こうとしても何科を受診していいのか、受診したとしても「たらいまわし」にされることも多く、原因がわからず悩んでいる人も多いのです。

VDT症候群になる原因

①まばたきの減少

VDT症候群の原因のほとんどは、端末機のディスプレイをじっと見ることによってまばたきが極端に少なくなること。

まばたきが少なくなると、目をガードしている涙の膜がまだら状態になって、一部露出してしまう部分が出てきてしまいます。そうなると目が乾燥して、外からの刺激により傷ついたり、疲れ目になりやすくなります。

 

まばたきが少なくなると、ドライアイや飛蚊症の原因の1つにもなります。
参考:https://hibunshonavi.com/mabataki/

②長時間の同じ姿勢

VDT作業により長時間同じ姿勢が続くことで、首や肩、腰に疲労がたまります。首や肩などのコリは血行の悪化の証拠です。

目の血行も悪くなり、眼精疲労を起こすことで、頭痛や吐き気、めまいなどの症状が出たりします。

③メガネやコンタクトの度が合っていない

メガネやコンタクトを使っている人は、度数が合っているかどうか調べてみる必要があります。

VDT症候群を感じている人は、視力が落ちている可能性があります。

 

さらにVDT作業が多い人は、遠くまではっきり見えるメガネやコンタクトでは目に負担をかけてしまいます。メガネやコンタクトを見直すときには「パソコンでの仕事が多いので、それに合うレンズにしてください」と伝えましょう。

VDT症候群の症状とは

①身体にあらわれる症状

まず、最も多いのが目の疲れです。目がしょぼしょぼしたり、目の奥が痛くなったり、ゴロゴロするなどの違和感を覚えます。

さらに症状が進むと眼精疲労によって、頭痛や肩こりなどが起こります。

視力も低下してきます。まばたきが極端に少なくなるため、ドライアイとなり、目がかすんだり、物がぼやけて見えにくくなったりします。

 

肩こり・首こりもVDT症候群の特徴です。長時間同じ姿勢を続けているため、血行が悪くなってこりを生じます。

さらにキーボードをたたき続けていたり、マウスの長時間使用によって、腱鞘炎、手のしびれなどを訴える人も多くいます。

②精神にあらわれる症状

VDT症候群は、体だけでなく精神的にも影響を及ぼします。眼精疲労から頭痛、吐き気を伴うため食欲不振になったり、ストレスがたまって逆に過食になることもあります。

 

自律神経が不安定になって、イライラやわけもなく不安感に襲われたりすることもあります。

 

最も特徴的なのが睡眠障害です。寝つきが悪くなったり、途中で眼が醒めて眠れなくなるなどが長引くことで精神的にも肉体的にも疲れてしまいます。そうなると「うつ病」を発症する原因にもなります。

 

VDT症候群が進行して、VDT疾患になると心を病む深刻な事態になりかねません。VDT症候群を決して甘く見るべきではないのです。

VDT症候群の治し方

①目を休める

VDT作業を1時間続けたら、10分ほど目を休める習慣をつけましょう。

ディスプレイから目を離して、窓の外、遠くをぼんやりと眺めます。

 

こうすることで、緊張していた水晶体筋を緩めることができます。さらに目をタオルで温めるというのも疲労回復につながります。市販のアイマスクも利用しながら、昼休みなどに利用するといいでしょう。

②ストレッチをする

首こり、肩こりを予防するために、時々ストレッチをしましょう。

軽く肩や首を回したり、デスクから離れて歩き回るというのもいいでしょう。

長時間同じ姿勢をとらずに、筋肉の緊張をほぐしてやることが大切です。

③パソコン環境の見直し

ディスプレイに、直射日光や照明が移り込んでいませんか?
室内の明るさと手元の明るさの差が大きくありませんか?

 

このように何時間も作業するパソコン環境が悪いと、すぐにVDT症候群になってしまう危険性があります。

画面の反射を抑えるフィルターを使ったり、ブルーライト対策のアプリを利用するなどの対策をしましょう。

④姿勢をよくする

ディスプレイを見るために、顔だけ前に出しているとストレートネックになります。

猫背になると腰や内臓にも負担がかかります。

 

・スマホを見るときはできるだけ目線と同じ位置に持っていき、うつむかない。
・ディスプレイと目の間の距離は40センチ以上をキープする。
・イスに深く腰掛けて、背筋を伸ばすように意識する

といったことが大切です。

まとめ

パソコン作業は早い情報処理、作業の効率化のため、今や避けて通れません。

そのためVDT症候群という存在を知り、自分でできる予防策をとることが大切です。

 

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