寝不足のとき、目が疲れたとき、コンタクトを長くつけていたとき、目の充血があらわれることがあります。
ほとんどは、一過性のものですから心配はありませんが、なかには失明してしまうほど重大な病気が隠されていることもあります。
たかが目の充血と放置しておかずに、長引いたり、痛みが伴うようならすぐに眼科で診てもらいましょう。
目の充血があらわれる病気とは
目の充血があらわれる病気には、2種類あります。
「結膜」が充血するものと、「毛様」が充血するものです。
結膜が充血する病気
結膜が充血する場合、その症状は白目に細かく枝分かれした鮮やかな血管が走ります。
特徴としては、黒目から離れるほど赤味が強くなっていきます。
まぶたの裏も赤く充血していることが多く、かゆみや目やに、涙が頻繁に出ます。
結膜が充血する病気で、最も疑われるのが「ウイルス性結膜炎」です。
とても感染力が強いので、学校などは登校制限されることもあります。家族間でタオルなどを共有しているとすぐにうつってしまうので、注意が必要です。
季節になると、花粉によるアレルギー性結膜炎でも目が充血します。目の表面に花粉というアレルゲンが付着することで、結膜が炎症を起こします。猛烈にかゆかったり、涙が止まらなくなります。
こちらは感染する心配はありません。
毛様が充血する病気
毛様が充血する場合、深刻な病気が隠されていることが多い傾向にあります。
その症状は、黒目の周囲がピンクかかった赤色になります。
特徴としては結膜充血とは反対に、黒目から離れるほど色が薄くなっていきます。まぶたの裏も赤くならず、目やにや涙という症状もありません。そのため病気に気づきにくいこともあります。
毛様が充血する病気で考えられるのが「ブドウ膜炎」です。
眼球の内部のブドウ膜と呼ばれる部分に炎症が起こります。
原因はまだはっきりしていませんが、ブドウ膜は網膜と全面的に密接しているため、すぐに視力が低下するなどの症状が出ます。
角膜潰瘍も、毛様充血を起こします。
角膜が溶けたり、濁ったりします。さらにゴロゴロした痛みや目やに、視力の低下なども伴います。
これらの病気は、放置しておくと進行して、失明の危険性もある重篤な病気です。おかしいと思ったらできるだけ早く眼科で検査をしてもらいましょう。
目の充血の4つの原因
①目の乾燥
空気が乾燥していたり、エアコンや扇風機の風が直接目に当たると目が乾燥します。
涙が蒸発し角膜が露出して傷つき、炎症を起こしやすくなります。
また、長時間のパソコン作業や、スマホのやり過ぎなどで、まばたきが少なくなると、やはり涙の分泌も少なくなって目が乾燥して充血を起こします。
②目の疲労
目の疲れは、目にたくさんの栄養を必要とします。
目の栄養は血液ですから、血流を増やすことで多くの栄養を送り込むことになります。
すると目の血管が太くなって、目が充血してしまいます。
③コンタクトの装着
コンタクトは、空気を通しにくいため、目が酸欠になってしまいます。
酸素を補うために血流を多くする必要があるため充血を招いてしまいます。
さらに、お洒落のためのカラコンは色素が付いているため、通常のコンタクトよりも空気の通りが悪く、長くつけていると充血しやすくなります。
④アイメイク
女性のアイメイクは、肌に合わなかったり、誤って目の中に入ってしまうと目の充血を起こすことがあります。
ツケマツもメガ盛りにすると、それだけでまぶたや目に負担がかかってしまいます。
さらに、メイク落としも大切です。しっかりと落とさずにメイクが残っていると炎症の原因になります。アイメイクはほどほどにしておきましょう。
目の充血の3つの治し方
①タオルで温冷パック
目が充血して痛いときには保冷剤をタオルに巻いて「冷湿布」。炎症を抑えてくれます。
疲れているときには、濡れたタオルをレンジでチンして「温湿布」にしましょう。血行をよくして疲労物質を取り除いてくれます。
②食べ物やサプリで栄養素を取り入れる
目の充血には、ルテインやアントシアニンという成分が良いと言われています。
ルテインは緑黄色野菜に多く含まれ、アントシアニンはブルーベリーなどに多く含まれています。
これらを食事の中で必要量摂るのが大切なのですが、難しい場合はサプリメントがおすすめです。
ルテインとアントシアニンが多く含まれるサプリがあるので、参考にしてみてください。
参考:サプリメントのおすすめは?
③目薬を使う
仕事で人と会うときなど、どうしても速攻で目の充血を治したいときには目薬を使いましょう。
「血管収れん剤」の入った目薬なら、充血を早く治すことができます。ただし、これは根本治療ではなく、応急手当てに過ぎません。
まとめ
目の充血は、目の環境が悪化していることのサインです。
普段の生活習慣を振り返って、目をいたわってあげましょう。
また、長引く目の充血は、病気の危険性もあるので、できるだけ早く眼科で検査をしてもらいましょう。