まぶたがピクピクと痙攣しているのを経験したことありますか?
痙攣とは自分の意志とは無関係に筋肉が激しく動く発作のことで、体の至る場所で起こります。瞼の痙攣は、一時的なものであれば、特に問題はありませんが、長い期間続いたり、頻度が高い場合は、病気が原因かもしれません。
ここでは、まぶたの痙攣が起こる原因と対策について詳しくご紹介します。
まぶたの痙攣の3つの原因
①眼瞼ミオキミア
瞼の痙攣する原因の中で、最も発症頻度の高いものです。
目の周りには、目の周りをドーナッツ状に囲む、眼輪筋と呼ばれる筋肉が存在します。
この筋肉に疲れが生じた時に、瞼の片側だけが痙攣を起します。
疲れは眼精疲労や睡眠不足などの肉体的な疲労だけでなく、精神的なストレスやコーヒーなどの刺激物の多量摂取からも引き起こります。
■痙攣が起こる主な原因■
1.仕事上で過労やストレスで疲労を感じた時
2.長時間のパソコン作業、携帯電話の画面で目を酷使した時
3.質の低い睡眠、寝不足
4.精神的ストレス
5.コーヒーなどの刺激物の過剰摂取
基本的には、数日~数週間で特別な治療をしなくても、自然と治ります。
痙攣を不快に感じる方は、質の高い睡眠を取ったり、眼を休めることを心がけることで、痙攣の症状を抑えることが可能です。
②眼瞼けいれん(眼瞼ジストニア)
50歳~70歳代の中高齢者の女性に多く見られる瞼の痙攣の原因の1つに、眼瞼けいれん(眼瞼ジストニア)があります。
眼瞼けいれんは、大脳の一部の機能である、運動を制御する部分が障害を起こすことで発症すると考えられています。
このような脳の一部の障害は、パーキンソン病・脳梗塞など疾患や、抗うつ薬・抗不安薬などの薬剤が関係しているのではないかと疑われてはいますが、不明な部分が多くあり、原因がハッキリと解明されているわけではありません。
原因が明らかにされていない為、根本治療をすることは難しいですが、放置しても自然治癒することがない為、症状を軽減させる治療が必要となります。
眼瞼けいれんの症状は、主に以下があります。
■眼瞼けいれんの症状■
・目が痙攣する
・目が開けにくい
・瞬きがうまく出来ない
・不快感を感じる
・まぶしさを感じる
・目が乾く など
症状が進行すると、次第に自分の力で瞼を開けることが出来なくなり、人や物にぶつかったりと、日常生活に支障をきたすようになります。
このような症状は両目に起こることが多くありますが、左右に症状の程度の違いが見られる場合もあります。
③片側顔面けいれん(顔面スパスム)
片側顔面けいれん(顔面スパスム)も、瞼の痙攣を引き起こす原因の1つで、特に50歳~70歳代の中高齢者の女性に多く見られます。
顔の筋肉運動、涙や唾液の分泌、味覚にも関わる顔面神経は、脳内の脳幹という部分から出て顔全体に張り巡らされています。
脳幹から出ている顔面神経が血管や腫瘍、血管瘤などによって、圧迫されることで、痙攣を引き起こします。
片側痙攣は通常、左右どちらか片側のみに症状が現れます。
初期症状は、左右どちらかの瞼の痙攣から始まります。症状が進行すると、目の周り全体、口の周りも痙攣が起こります。
重症化すると、痙攣が止まることはなく、眠っている間も痙攣するようになります。
放置しても自然治癒することがない為、手術や内科的治療など、原因にあわせた治療が必要になります。
まぶたの痙攣の3つの対処方法
瞼の痙攣が、眼瞼けいれんや片側顔面けいれんが原因で起こっている場合、病院を受診して、専門的な治療が必要になります。
ここでは、眼瞼ミオキミアの目の疲れが原因でひき起こっている場合に効果的な、目の疲れを緩和させる方法についてご紹介します。
①質の高い睡眠を取る
原因が目の疲れによるものなので、目を休息させることが重要です。まずは、質の高い睡眠を取りましょう。
質の高い睡眠を取るには、下記のことが実践することが重要です。
■質の高い睡眠を取るのに、必要なこと■
・朝早くに起床して、太陽の光を浴びて体内時計をリセットする
・夕方以降にカフェインを摂取しない
・寝る環境は静かな場所で、電気はつけないで寝る
・寝る前30分~1時間前に入浴をする
・入浴をする際には、熱すぎない40度前後のお湯につかる
・日ごろの生活に運動を取り入れる
・寝る1時間前からTVやスマフォ、PCなどを使用しない
②血行を良くする
目を温めて血行をよくすることも、疲れの症状を緩和させます。
お風呂に入って、体を温めて、全身の血液の流れをよくすることも効果的です。
パソコン業務が多い方は、ホットマスクなどを利用することをオススメします。
ホットマスクを使用する際には、なるべく静かな場所で、ホットマスクを目の上に乗せて、目をつぶることで、目に余計な情報が入らずに、目を休ませることが出来ます。
③食べ物
目の疲れを改善するのに、食べ物は重要です。
規則正しく、バランスの取れた食生活に気をつけるだけでなく、アントシアニンやビタミンB郡の摂取を心がけましょう。
これらの成分の入った食材を積極的に摂取することで、目の疲れの緩和を助けます。
アントシアニン
疲れ眼にはアントシアニンが効果的です。
ビルベリー、カシス、ブルーベリー、ブドウ、黒豆、黒ゴマ、赤シソに含まれています。
ビタミンB郡
ビタミンB郡は、目の疲れだけでなく、充血や炎症、視力低下防止にも効果を発揮します。
豚肉、玄米、ほうれん草、まぐろ、バナナ、牡蠣、チーズに含まれています。
おわりに
瞼の痙攣は、目の疲れが原因となっている場合がほとんどですが、中には病気が原因となって引き起こされている場合があります。
眼瞼けいれんの症状が現れている場合は、病気の可能性があるので、専門医に相談しましょう。