朝、目覚めたとき目の周りにうっすらと目やにが付いているのは、健康な証拠。

ところが体調が悪いときなど、目が開かなくなるくらい目やにがびっしりとこびりついていることがあります。

起きている時にはあまり目立たない目やにですが、どんな成分で、どんな働きをするのでしょう。目やにの正体にせまります。

目やにはなぜ出るの?

目やには、ズバリ目の老廃物です。垢や鼻クソや耳垢と同じと考えていいでしょう。

目も体の他の部分と同じように、日々代謝を行っており、新しい細胞に生まれ変わっています。
酸素や栄養を取り入れて、要らなくなったものや古くなった細胞を排出しています。

 

これが目やにの正体です。

目が覚めている時には、目やにはほとんど目立つことはありません。

 

なぜなら、目やには涙と一緒に鼻にある管に流れていって、最後には鼻水や鼻クソとなって、体の外に排出されるからです。

しかし、眠っているときは状況が違ってきます。涙はまばたきによって、移動・排出されますが、眠っているときは、まばたきはしないので、そのまま目に残ってしまうからです。
参考:まばたきの3つの役割とは?

目やにが多いと病気かも

健康な人の目やには、起きた時にうっすらと目元に残る程度です。これは生理現象なので、なにも心配はありません。

ですが、いつもより目やにが多いといった場合、もしかすると目からのSOSかもしれません。

 

目やには老廃物ですが、細菌やウイルスといった外からの敵の侵入によって免疫反応が起こることで増えることがあります。異物が侵入すると、真っ先に白血球といった免疫細胞が取り囲んで、排除しようとします。

 

これが目やにとなって外に排出されるのですが、この目やにの中には、細菌やウイルス、そして白血球が戦ったあとの死骸が多く含まれているため、いつもよりも多かったり、色が違っていたり、ネバネバしているなどの違いが出てきます。

色や状態によって見分けるSOS

目やにの状態で、目の状態がわかります。

 

目やにの色が白や黒で乾燥している場合は、通常の代謝物の残骸ですから、気にすることはありません。

目やにの色が黄緑色で、粘性がある場合には細菌による炎症が起きている可能性があります。

透明、あるいは白っぽくてサラサラの目やには花粉症によるアレルギーかもしれません。

 

このように目やには、今の目の調子を物語っています。

目やにが黄色いときに考えられること

もし、目やにの色が「膿」のような黄色っぽい色だった場合、真っ先に疑うのが「細菌性結膜炎」です。結膜といわれる白目の部分が充血して、目にゴロゴロとした違和感が強くなります。

 

同じ結膜炎でもウイルス性結膜炎の場合は、白くてネバネバした目やにが多く出ます。症状は細菌性よりも強く出るだけではありません。

ウイルス性の場合は、感染力が強いため、子どもは学校への登校を一時ストップしなければならないほどです。家族がいる場合、同じタオルで顔を拭いたりしないように気をつけなければなりません。

目やにとコンタクトの関係

コンタクトを使っていると目やにが多くなる?

コンタクトレンズをつけていると、目やにはどうしても避けて通れません。

なぜならコンタクトレンズは、あくまでも目にとっては「異物」だからです。目は外部から刺激を受けると、それを異物だと感知して、排除しようとするため白血球を集結させます。

 

そして、白血球の残骸が老廃物として目やにとなるため、どうしてもコンタクトを使っていると目やにが多くなってしまうのです。

目やにを防ぐために

コンタクトでの目やにを少なくするためには

「常に清潔を保つ」
「使用説明書に記載されている使用時間を守る」
「目の調子の悪いときには使わない」

ことです。

 

もったいないからといって、1DAYコンタクトを何日も使ってしまう人がいますが、細菌が繁殖して、目やにが多くなりますし、何よりも目の健康に良くありません。

まとめ

目やには、実は目の健康のバロメーターです。

寝ている間もせっせと目の表面のクリーニングをして、その結果目やにがでているのです。

 

もし、いつもと違った目やにが出ていると思ったら、迷わず眼科に行きましょう。

とくにコンタクトを付けている人は、目やにが出やすいので色や状態に常日頃から注意しましょう。